昨日のブログでは、やなせたかしさんの素晴らしい人生観をお伝えしました。
紹介した本にはアンパンマンの内容についても触れられていました。
アンパンマンに欠かせないのか敵役のばいきんまん。
ばいきんまんは、いつも散々にやっつけられるのにまた平気な顔をして出てきます。
やなせさんが言うにはばいきんまんは「必要悪」なんだとか。
バイキンは食品の敵ではあるけれど、アンパンをつくるパンだって菌がないとつくれない。
助けられている面もあるのです。
つまり、敵だけれど味方、味方だけれど敵。善と悪とはいつだって、戦いながら共生しているということです。
やなせたかし『絶望の隣は希望です!』より
「悪」と言われるものとバランスをとりながら共生して生きる。
これは生活の中にも当てはまる話ではないでしょうか。
心の話でいうと、世の中では
前向きな「ポジティブ」思考こそが良くて「ネガティブ」思考は悪者とみられ易いです。
自己啓発本などでも、ネガティブ思考をやめよう!というようなタイトルの本がずらりと並んでいます。
でも、ネガティブってそんなに悪い事でしょうか?
まず、脳の仕組みとして、脳はもともとポジティブな事よりもネガティブな事にフォーカスしやすい構造になっています。
これは、脳の1番の目的が、私たちをできる限り長く生き延びさせる事だから。
進化の過程で、脳は危険を避けるためにネガティブなことに敏感になる仕組みが出来上がっているので、生きていればネガティブな感情が湧いてくるのは自然な事なのです。
ですので、ネガティブをむやみに否定するのではなく、
「自分の一部なんだな」「そういうものなんだな」と客観的にありのまま受け入れて下さい。
そして、できればネガティブにも守ってくれてありがとうと感謝して下さい。
恐怖、不安、怒り、悲しみ…もとを辿れば自分への愛から来ている感情ではありませんか?
本当のポジティブとは、ネガティブな自分を好きになること。
偽物のポジティブとは、ネガティブな自分を隠して、自分に嘘をついてポジティブに振舞うこと。
アンパンマンはばいきんまんにトドメをさしません。
案外、トムとジェリーみたいにじゃれあってるだけなのかもしれませんね。
バレンタインデーなのにあんぱんとバイキンの話笑
色気も何もないですが、今日はこの辺で。
コメント