今日は、昨日に引き続き仏教の話を掘り下げていきたいと思います。
この世界は「空」である。
これを体得したその先にあるものそれは「悟り」です。
あなたにとって「悟り」ってどんなイメージですか?
怪しい、なんだか怖い‥などマイナスイメージを持たれている方もいるかもしれません。
仏教の「悟り」は
「自分」という感覚が変化し自他の境界が薄れること。
「自分の」欲望が無くなる世界。
‥なんだかつまんなそうですね。
自己啓発でどんどん成長していったり、潜在意識を使って願い事を叶えたりしてた方がワクワクして面白そう。
そう思う方も多いと思います。
でも、願望が生まれるということは同時に、それが叶わないと苦しいというマイナスを同時に生み出しているんです。
例えば
「ハワイに行きたい、行けたら幸せ」は今ハワイに行けてなくて苦しい現実とセットです。
「あの人と付き合いたい、付き合えたら幸せ」は今付き合えてなくて苦しい現実とセットです。
願望が叶ったら幸せ、叶わなかったら不幸せという二元の世界なんです。
私たちは、努力して(引き寄せて)成功した暁には幸せが待っていると思っています。
でも、成功というのは永遠に続く登り坂です。どこまでも登れてどこまでも続く。
それをいつまで続けるんですか?本当に幸せまでたどり着けるんですか?
私たちは幸せを何よりも求めていて
何よりも恐れているのではないのでしょうか。
だから、幸せとの間に沢山ハードルを作ってなるべく幸せになるのを引き伸ばしているんだとは思いませんか。
悟るとは、その遠回りを止めて今どんな状態でも幸せになりましょうと言っています。
ただ、悟った先に観える「幸せ」は今のあなたが思い描いている「幸せ」とは、まったく違う世界が開いているのかもしれません。
仏教の「悟り」は映画マトリックスの中に出てくる薬のようです。
夢の世界にとらわれている主人公のネオに対して、反逆者のリーダーであるモーフィアスが差し出したものだ。
作中において、モーフィアスは赤い薬を飲むのか、それとも青い薬を飲むのかという、二つの選択肢をネオに提示する。
赤い薬を飲めば妄想の覆いを突きやぶって現実に目覚めることができるが、青い薬を飲めば夢の世界に逆戻りだ。
(マトリックス解説より)
赤い薬は悟りの世界
青い薬は普通の生活です。
悟りの世界
そこは、あなたは無くて、あなたは全てだという世界です。
1度知ってしまったら容易には帰ってこられません。
それでも、あなたは赤い薬を飲みますか?
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