昨日に引き続き心理系の本レビューを。
今日は更にストレートにみんな大好きアドラー心理学です。
アドラー心理学入門 (ベスト新書)510円Amazon |
アドラー心理学入門作者はベストセラーにもなった『嫌われる勇気』の岸見一郎さんです。
こちらの本はアドラー心理学が難しい専門用語を使わず、分かりやすく解説されていて、さらっと読むことができます。
(「嫌われる勇気」は本書が対話形式になってより親しみやすくなっている感じです。
お好みでチョイスして下さいね。)
アドラー心理学といえば
「課題の分離」(=相手の課題に対して「これは自分の課題ではない」と認識すること)や
「目的論」(=人は原因によって行動するのではなく、現在の目的によって行動している。トラウマ・怒り・劣等感も道具でしかない)など色々と有名なものがありますが
私がこの本の中で1番ハッとしたのは「普通であることの勇気」という言葉でした。
普通でいる勇気がないものはすぐ特別になろうとする。
本文より
特別になれないものは必ず悪くなろうとする。
彼はそれで安直な『成功と優越性』を手に入れるのである
普通でいるって勇気がいる事だったんですね。
確かに、過去の自分の行動を思い返してみても思い当たるところが沢山あります。
優等生でいたいと思って頑張っていた時なんて承認欲求の塊でしたし。
今でも、何かをする時に「特別でいたい」「人と違っていたい」「すごいと思われたい」という思いは当然のように出てきます。
このブログを書いてる今だって、小難しい事を書いて「私、知ってるのよ〜」と言いたい欲求がムクムク湧いてきてしまいます
本書ではこう述べられています。
人より優れていたいというのは一種のコンプレックスでそれが叶わないとすぐに強烈な劣等コンプレックスを持つことになる。
優越は必ず劣等を育てる。
人が普通に気付くには、「君はすごい」とか、「君の真似はできない」とかそんな称賛よりも、もっとささやかな感謝の言葉「ありがとう」、「助かったよ」
そんな声に包まれた時あなたは初めて勇気を手にする事ができるのだ。
自分の存在価値を見出すのに他人より優れている必要も、他人より目立つ必要も特別な存在である必要もありません。
自分の存在価値を見出すのには他人の評価に依存しない自己受容さえあればいいんです。
アドラー心理学は勇気の心理学です。
本書は、大切なのは変わる勇気だと何度も読者の背中を押してくれます。
ただ、アドラーの思想は自分の過去や行動、選択は全て自分に責任があるんだというなかなか厳しい哲学でもあるんです。
アドラーの描く世界をいっぺんに実践しようと思うとできない自分に嫌気がさしてしまいます。
そんな時こそスモールステップで
「今日は課題の分離を意識しよう!」とか
「今日は子供を褒めるより、感謝するを心掛けよう!」とか少しずつ実践していくのがいいと思います。
アドラー心理学を指針として心の片隅に置いておくときっといつの日か人間関係に囚われない自由で強い自分に出会えるはずですよ。
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